真田丸・第六回「迷走」(2)滝川一益に明智討伐を勧める真田昌幸。しかし戦国時代の仇討ちの倫理はちょっと違うというお話

滝川一益から呼び出しがかかった真田昌幸 真田丸
滝川一益から呼び出しがかかった真田昌幸

いよいよ、織田信長の死が伝わったようですね。



「私の意見が取り入れられたことなどございませんが」真田信幸 真田丸
「私の意見が取り入れられたことなどございませんが」

父・昌幸に意見をもとめられてキレるお兄ちゃん・信幸(笑)
信幸の意見は前から変わらず

我等は織田の家臣になったのでございます。
信長公が死んだからといって裏切るのは道理に外れます。
織田家家臣としての道を貫くのが筋ではありませぬか。


ということ。

その家臣としての道とは・・・


「滝川一益さまのもとで明智を討伐し、上様の仇を討つ」真田信幸 真田丸
「滝川一益さまのもとで明智を討伐し、上様の仇を討つ」

というのが信幸の意見です。


「なぜ、それをもっと早く言わん」真田昌幸 真田丸
「なぜ、それをもっと早く言わん」

初めての昌幸の心に響いたようです。
しかし、後の言動からしても「家臣の道」や「道理」の部分に響いたのではなく、「滝川一益さまのもとで明智を討伐し、上様の仇を討つ」の部分でしょう。
滝川一益が織田信長の仇を討てば、織田家の中で主導的な立場に立つ可能性が出てきます。
真田昌幸は、織田信長の家来になったとはいえ、直属の上司は滝川一益です。
直属の上司が出世すれば、その部下の立場が有利になるのは、今も昔も一緒ですよね。





「今。なんと申さられた・・・」真田昌幸 真田丸
「今。なんと申さられた・・・」

「上様が亡くなられた」という滝川一益に、それを知っていた昌幸が一芝居。


「臭い芝居はよせ。知っておったのだろう?」滝川一益 真田丸
「臭い芝居はよせ。知っておったのだろう?」

はい。
バレてます(笑)

「それはできぬ」滝川一益 真田丸
「それはできぬ」

「すぐに京に向かい、明智を討ち果たしてくださいませ」という真田昌幸の意見を滝川一益は拒否。
上杉・北条の動きが気になるからです。


本能寺の変後の東国の勢力図・地図 真田丸
本能寺の変後の東日本の勢力図

滝川一益の預かる上野(こうずけ)は、北は上杉家、南は北条家に国境を接しています。
上杉家は現在進行形で戦っている敵。
北条家は武田攻めの前に同盟していますが、織田信長が死んだ今となっては、到底信用できる相手ではないわけです。
つまり南北から攻められる可能性は十分あるわけです。



「真田がもっとも信用できぬ」滝川一益 真田丸
「真田がもっとも信用できぬ」

ええ・・ええ・・。
同意見です。
信用してはいけませんよ!!


笑って誤魔化してみました 真田昌幸 真田丸
笑って誤魔化してみました(笑)


「ワシを裏切らぬ証としてな」滝川一益 真田丸
「ワシを裏切らぬ証としてな」

結局、人質を要求されてしまいましたね。


【うんちく解説・仇討ち】
仇討ちは、この時代から数十年後に始まる江戸時代では、重要な道徳になります。
親や主人が殺されて、仇討ちをしないのは腰抜けであるし、人としてダメ人間である、という考え方になっていきます。
例えば、親が何者かに殺された場合、武士は一度仕えている大名家から暇を出してもらい、その殺した人間を探しに旅に出るのが普通でした。
仇討ちするまで帰ってくるな!!という考えでして、これはほぼ強制です。
見事、親の仇を討った場合は復職が認められます。


忠臣蔵
今でも人気のある物語として忠臣蔵がありますが、このお話がヒットしたのも江戸時代です。
忠臣蔵も主君の仇討ちのお話です。
それほど「仇討ち」は人気のあるテーマでした。
ただし、そんな江戸時代でも、忠臣蔵のように「死んだ主人の仇討ちをする」というのは非常に珍しい。
忠臣蔵は「仇討ち」という人気ジャンルの「主君の仇討ち」という変わり種であったから、それほどヒットしたわけです。
もし、年に一回は起こるような事件であれば、これほど人気の物語にはならなかったでしょう。


松の廊下の刃傷
忠臣蔵の発端は、主人の浅野内匠頭(たくみのかみ)が吉良上野介という別の大名を斬りつけてしまったこと。
この責任を取って、当人は切腹。
浅野家はお取り潰しとなりました。
実は江戸時代を通じて、取り潰された大名家は150を超えますが、仇討ちが発生したのは、この忠臣蔵の事件ただ一回だけです。


そして織田信長 真田丸
仇討ちという道徳が定着した江戸時代ですら、こんな有様ですから、戦国時代の武士には仇討ちという概念は基本的に無かったと言っていいでしょう。
ただし、明智光秀という前の主人を殺した悪者を倒せば、分かりやすく手柄だということが出来ますので、その後の展開が有利になるといったことはありえました。
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