真田丸・第14話「大阪」(7) ユーモラスなはずの上洛ネタがかえって分かりにくいので解説です。

「殿下もくれぐれも粗相のないようにと仰せでございました」石田三成 真田丸
殿下もくれぐれも粗相のないようにと仰せでございました」

上杉景勝を倶利伽羅峠で出迎えた石田三成。




正親町天皇
殿下(でんか)とは本来は皇族・王族等に対する敬称です。
ただし、天皇そのものの場合は陛下(へいか)が敬称。
秀吉はもちろん皇族・王族ではありませんが、豊臣の姓をもらい、関白になったので、皇族・王族に等しいという考えから、殿下と呼ぶようになっていたようです。


平成天皇
今でもテレビの報道などでは、天皇に対しては陛下。
皇族の方に対しては殿下と敬称を付けて呼んでいますよね。


「京での宿所は百万遍(ひゃくまんべ)に用意してございます」石田三成 真田丸
「京での宿所は百万遍(ひゃくまんべ)に用意してございます」


百万遍交差点
百万遍は今では交差点として名前が残っています。


知恩院
今でも知恩院というお寺が残っていますが、ここのお坊さんが疫病が大流行したときに百万遍念仏を唱えたところ疫病が収まったことから付いた名前です。
この辺りに宿を用意しているということですね。


「何故、我等もともに行けませぬ。大阪はすぐ先ではござらぬか」真田信繁 真田丸
「何故、我等もともに行けませぬ。大阪はすぐ先ではござらぬか」

上杉景勝を迎える準備のために、一足先に帰ろうとする石田三成に、信繁が疑問をぶつけます。
このやり取りはユーモラスな感じでやりたかったのでしょうけど、
地理関係がわかっていないとさっぱり意味不明です(笑)





「上杉様には関白殿下にお会いするために上洛していただいたのだ、意味がわからぬか?」石田三成 真田丸
「上杉様には関白殿下にお会いするために上洛していただいたのだ、意味がわからぬか?」

最初、意味がわかりませんでした(笑)


「なるほど。このまま大阪に行っては上洛とはなりませぬからね。それで京にとどまるのだ」真田信繁 真田丸
「なるほど。このまま大阪に行っては上洛とはなりませぬからね。それで京にとどまるのだ」


倶利伽羅峠から大阪城への道のりグーグルマップ 真田丸
もし、石田三成とともに大阪城に向かった場合、こういう道のりになります。
これでは信繁が解説する通り、京都には行ってないので上洛とはいえませんね。
上洛とは「京都にはいること」ですから。


倶利伽羅峠から京都への道のりグーグルマップ 真田丸
ですので上洛という言葉を使うために、一旦、手前の京都で泊まってください。と石田三成は言っているわけです。
これだと京都に入っているので上洛という言葉が使えます。


「上洛といった方がハクがつくからだよ」真田信繁 真田丸
「上洛といった方がハクがつくからだよ」

なぜハクが付くかといいますと、京都に入って、天皇など高貴な人々をお守りすることが、権力者として相応しいという考え方が当時あったからです。


亡き父武田信玄の霊が勝頼の前に 真田丸
例えば、ドラマでは亡霊として出演しただけの武田信玄ですが、生前は上洛を目指していました。
この場合の上洛は、単に京都に旅行に行くという意味ではなく、「武田家の軍勢を引き連れて、京都を支配し、天皇などの高貴な人々を守護し、天下人になろう」という意味でした。


sanadamaru1284.jpg
戦国大名にとって「上洛」とは、天下人になるという響きを持った、憧れの言葉だったのですね。



「だとすれば、西国の大名が殿下に呼び出される時も一旦大阪を越えて京に入り、改めて大阪に向かうのですか」真田信繁 真田丸
「だとすれば、西国の大名が殿下に呼び出される時も一旦大阪を越えて京に入り、改めて大阪に向かうのですか」

西国(さいごく)とは単に西の方という意味です。


毛利家は大阪城を素通りして京都にグーグルマップ真田丸
例えば、中国地方の大名である毛利さんは西国の大名の代表格ですが、大阪のほうが近いのに、わざわざ素通りして、まずは京都に入るということになります。


「無論のこと」石田三成 真田丸
「無論のこと」

信繁の質問に「当然」と答える石田三成。


「わかったような、わからないような・・・」きり 真田丸
「わかったような、わからないような・・・」

そら、きりちゃんにも意味不明なわけです(笑)
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No title

真田丸面白いですね。
録画してある分をよく見返しているのですが、この「上洛」の疑問がようやく解けました。
ありがとうございます!

Re: No title

> 真田丸面白いですね。
> 録画してある分をよく見返しているのですが、この「上洛」の疑問がようやく解けました。
> ありがとうございます!

ここ、ちょっとわかりにくかったですよねぇ(笑)

No title

お邪魔いたします。
私もこの場面がわからなかったので、見直しました。
越後から大阪へ行くのに京都を通らなければならないのはわかるのですが、この三成と信繁の会話は京で交わされたものです。皆、もう既に京にいるのに、どうして上杉一行は三成と共に大阪に行かれないのでしょう?

Re: No title

> お邪魔いたします。
> 私もこの場面がわからなかったので、見直しました。
> 越後から大阪へ行くのに京都を通らなければならないのはわかるのですが、この三成と信繁の会話は京で交わされたものです。皆、もう既に京にいるのに、どうして上杉一行は三成と共に大阪に行かれないのでしょう?

石田三成が先に大阪に戻り、上杉景勝を迎えるための準備をする必要があるからと私は理解しました。
京都で一泊することで「上洛」という言葉を使いたいという意図もあったらように思います。
いずれにしろわかりにくすぎるユーモアですよね(汗)

No title

お返事ありがとうございました。
ただ通り過ぎるだけではだめで、泊まることが必要だったんですね。今回、このブログを見つけることができたので、これから時間があるときには真田丸を思い出しながら拝読したいと思います。
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