真田丸・第15回「秀吉」(5) 秀吉が官位を代理で推挙する意味はこういうことです

秀吉に拝謁できた上杉景勝 真田丸
ようやく秀吉に拝謁できた上杉景勝。
手前の刀は秀吉へのプレゼントです。




「かの軍神・上杉謙信の嫡男がワシの目の前におると思うと感無量」羽柴秀吉 真田丸
「かの軍神・上杉謙信の嫡男がワシの目の前におると思うと感無量」


上杉謙信を演じたGACKT
景勝の先代である上杉謙信は、戦上手で「軍神」と呼ばれることもありました。
ただし、景勝は養子ですので※嫡男とは言えませんけども。
※これはドラマでも、のちほど石田三成にたしなめられていました。


「東の要として関東を抑えて貰いたい。お主の父は関東管領。お主ほど相応しい者はあるまい」羽柴秀吉 真田丸
「東の要として関東を抑えて貰いたい。お主の父は関東管領。お主ほど相応しい者はあるまい」

関東管領は関東の責任者といった役職。
上杉憲政という人に頼られる形で関東管領を引き継いだ謙信は、苗字も上杉に変えたのです。
まあ、他の官位官職と同じく、有名無実なのですけど、一応役割柄「東の要として関東を抑えて貰いたい」という秀吉の意図にはピッタリなので、お世辞も含めてそう言ったのでしょう。


「代理に推挙しておいた」羽柴秀吉 真田丸
代理に推挙しておいた」

東の要に相応しい官職に推挙しておいたという秀吉。


正親町天皇
本来、官職は天皇から任命されるもの。
しかし度々このブログで触れているように、官職などは既に実態がないものですので、現実的にはハクをつけるためにもらうものです。



真田安房守昌幸 真田丸
真田昌幸の安房守は、本来は安房(今の千葉県の一部)の大名の官職ですが、ドラマを見ていれば分かる通り、真田家は安房の大名ではないですよね。
ひょっとしたら一度も安房に行ったことないかも(笑)

そういうわけで、実態などどうでもよく、あくまでハクづけにもらうもの。
ですので、本来は自分で贈り物などをしてもらうものです。


秀吉は上杉景勝の官職を勝手に代理で貰いました。 真田丸
今回、秀吉は上杉景勝の官職を勝手に代理で貰いました。
本来ならありえないことですけども、相手が家来の場合はありえます。


「またやられた・・・」石田三成 真田丸
石田三成たち家来も官職をもらっています。
具体的に誰が手続きしたのかはわかりませんが、いちいち当人の意思は確認しなかったでしょう。
なぜなら、これは家来に対する褒美だからです。
官職を天皇から正式に貰うというのは、非常に名誉なことですので、断る理由がありません。
ましてや主人がもらってきてくれたものに文句はいえませんからね。
言い換えれば、上杉景勝は、羽柴秀吉にとって家来だから、代理で官職をもらっておいたということです。


天皇の居る京都も秀吉の領地 真田丸
また、天皇の居る京都も秀吉の領地です。
この時期だと秀吉が予算を出して、天皇の生活の面倒もみていました。
つまり、実質的に天皇を独占していたことになります。
天皇を独占することは、つまり、官職も独占していたということ。





「上杉様には、従四位下左近衛権少将(じゅしいのげさこのえごんのしょうしょう))が授けられることになっております」石田三成 真田丸
「上杉様には、従四位下左近衛権少将(じゅしいのげさこのえごんのしょうしょう))が授けられることになっております」

【従四位下左近衛権少将】
このブログでも何度か紹介していますが、従四位下は官位といってランクを示すもの。
左近衛権少将は官職といって役割を示すものです。
昔は近衛府という役所の長官クラスだったのですけども、他の官職同様、既に実質はなく、名誉だけのものです。
というか近衛府という役所そのものが無いですので(笑)


石田三成 真田丸
これは、石田三成など、秀吉の家来たちが貰っている官位よりもランクが上です。
大名としての、上杉景勝の実力を評価してくれているわけですね。


羽柴秀吉 真田丸
しかし、もっとも重要なことは、官位としてのランクは関白である秀吉には、決して勝てないということ。
つまり、官位を貰うということは、官位のランクも含めて受けいけるということですから、官位の上で格上の秀吉の命令に従うという意味にもなります。
これは実質的に秀吉の家来になったということでもあるわけです。
ましてや、秀吉が代理で取ってくれていた官位を貰うとなれば、その場はハッキリしたものとなります。
秀吉が官位をくれるのは、単にご褒美ではなく、家来である立場を明確にするという意図もあったわけです。
関連記事

テーマ : 真田丸
ジャンル : テレビ・ラジオ

コメントの投稿

非公開コメント

No title

いつも楽しく拝読しております。

秀吉のセリフ「ダイリに推挙しておいた」ですが、「内裏に推挙」と解釈していたんですが、どうでしょうか…これでも意味は通りますよね。

Re: No title

> いつも楽しく拝読しております。

ありがとうございます。

> 秀吉のセリフ「ダイリに推挙しておいた」ですが、「内裏に推挙」と解釈していたんですが、どうでしょうか…これでも意味は通りますよね。

おっしゃるとおりですね。
そちらが正しいかも知れません。
というか、そちらの気がしますねぇ。

スポンサードリンク01
カテゴリ
プロフィール

うんちく仙人

Author:うんちく仙人
このサイトでは、歴史に興味が無い方でも、歴史ドラマをドラマとして楽しめるように手助けする趣旨で書いております。
特にドラマは好きだけど、歴史はあんまりわかんないという女性の一助になれば幸いです。

最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
スポンサードリンク02
RSSリンクの表示
リンク