真田丸・第18回「上洛」(7) 惣無事令(そうぶじれい)の本当の狙いは、戦争させないことではなく、戦争することだった

「あのお方は、本気で戦後の世を終わらせようとしております。惣無事令を出され、殿下のお許し無いまま、大名は戦を始めることが出来なくなりました」真田信繁 真田丸
「あのお方は、本気で戦国の世を終わらせようとしております。惣無事令を出され、殿下のお許し無いまま、大名は戦を始めることが出来なくなりました

今回は惣無事令について触れてみます。
信繁が言うように、秀吉は惣無事令を出して、秀吉の許可無く戦争することを禁じました。




豊臣秀次に拝謁する真田昌幸 真田丸
「真田の領地を安堵いたす。いかなる者も関白殿下のお許しの無い限り、真田領を攻めることはない

と石田三成言っていますが、これも惣無事令の原則を繰り返していることになります。


「殿下はこれより、新しき世の仕組みをお作りになられる。惣無事令もその一つ」石田三成 真田丸
「殿下はこれより、新しき世の仕組みをお作りになられる。惣無事令もその一つ」

秀吉に拝謁した真田昌幸に説明する石田三成。
まるで惣無事令は秀吉が始めたことのように感じますが、実はそうではありません。


「ようやく関東の仕置もひと通り済んだ」滝川一益 真田丸
例えば、真田丸のドラマの時期で言うと、織田信長は、武田家を滅ぼした後、滝川一益らに惣無事令を出して、ひとまず戦争をやめさせています。
それ以前にも、主人が家来に停戦命令を出した事例は複数存在しており、それほど画期的な政策ではありませんでした。


「関白・太政大臣・豊臣秀吉である」真田丸
ただし、秀吉が出した惣無事令は、日本全国への命令ということで、スケールがデカさでは圧倒的でした。


「ということは源次郎、戦場で暴れまくる日はもう来ないのか」真田信幸 真田丸
「ということは源次郎、戦場で暴れまくる日はもう来ないのか」

これを聞いたお兄ちゃん・真田信幸は落ち込みますが、それは早合点というもの。
なぜなら、惣無事令の真の狙いは、戦争をさせないことではなく、戦争をすることにあったのです。





「大名はそれぞれ、最寄りの大大名の寄騎(よりき)となり、出陣の時はその下知に従う、よろしいか?」石田三成 真田丸
「真田の領地を安堵いたす。いかなる者も関白殿下のお許しの無い限り、真田領を攻めることはない」

と、石田三成は言っていますが、そもそも秀吉の家来が、秀吉の家来になった者を攻めることが無いのは、よく考えれば当たり前の話。
つまり、秀吉の家来になった真田家を攻撃する可能性があるのは、秀吉の家来になっていない大名なわけです。


組下大名として徳川家康に挨拶する真田昌幸 真田丸
例えば、秀吉の指示で、真田家は徳川家康の指揮下に入りましたが、これは言い換えれば、家康が真田家を攻撃することが出来なくなったということ。


「景勝め・・・息を吹き返しおった」北条氏政 真田丸
また、最近すっかり出番のない北条氏政さんですが、秀吉の家来になっていません。
徳川家康と違って、北条氏政は秀吉の惣無事令など、ちゃんちゃら可笑しいということになるでしょう。
もし、北条氏政が真田家を攻めた場合、豊臣秀吉としては北条氏政を攻撃する口実が出来るということなのです。


「どうだ良い策だろ?」羽柴秀吉 真田丸
「どうだ良い策だろ?」

ドラマでは、秀吉の台詞で語られただけの九州征伐も、この経緯でスタートしたものです。


島津義弘 
当時、九州全域を制圧する勢いであった島津家が、既に秀吉に降伏していた大友家という大名を攻撃しました。
秀吉はこれを惣無事令違反と見なしたわけですね。
しかし、そもそも島津家は、この時点で秀吉の家来ではないので、その命令を聞く気がなかったのは当然なのですけども。
※画像は大河ドラマ「軍師官兵衛」の島津義弘


「ワシを恫喝するか・・・」豊臣秀吉 真田丸
つまり、惣無事令の本当狙いは、秀吉の敵を攻める口実を作るためだったとみてもいいのではないでしょうか。
この惣無事令が、ドラマの今後の展開に深く関わってくるはずですから、頭に入れておくと面白いかもしれませんよ。
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