真田丸・第20回「前兆」(6)教科書でも有名な秀吉の刀狩りの狙い

「刀狩りのことは知っておるだろ?」石田三成 真田丸
刀狩りのことは知っておるだろ?」

せっかく、聚楽第落首事件の報告をしようとしているのに、石田三成は忙しい様子。



「殿下が始められた新しい定めです。百姓たちに刀を差し出させ勝手な争いを禁じるのです」真田信繁 真田丸
殿下が始められた新しい定めです。百姓たちに刀を差し出させ勝手な争いを禁じるのです」

と信繁が解説する通り、これが歴史の教科書にも出てきた「刀狩り」というやつです。

sanadamaru1803.jpg 「集めた刀をどうするのか考えた。溶かして釘を作る」石田三成 真田丸
「集めた刀をどうするのか考えた。溶かして釘を作る」

そしてその釘を使って大仏を作るのだと言う。


「確かにご利益ありそうですからねぇ」真田信繁 真田丸
「確かにご利益ありそうですからねぇ」

と、信繁も納得の様子ですが、刀狩りとは、そんなに単純な話ではありませんので、少し解説をば・・・


段は畑仕事をしている百姓
まず、知っておく必要があるのは、戦国時代の百姓は、農作業ばかりしている人では無いということ。


神流川の戦い 真田丸
そもそも戦争で戦っている兵士の大半は、普段は百姓として働いている人たちです。
つまり、彼らは百姓であり、兵士でもあるということになります。


「お前があの方と一緒になってくれたら、こんな嬉しいことは無いのだけどな」堀田作兵衛 真田丸
しかも戦争に参加する費用は自前でした。
戦国後期になるにつれ、戦いが長期化し、兵糧などはとても自費で用意出来ないようになったので、大名が負担してくれるようになりましたが、武器や鎧は自前が前提です。


黒澤明 影武者
したがって、兵士たちの鎧が綺麗に揃っているというのは、ドラマの中のお話。本来は非常に不揃いでした。
それぞれが、自費で武具を買い揃え、いざ戦争という時には、それを着込んで戦場に向かったのです。





そして織田信長 真田丸
この戦国時代の常識を打ち破ったのは織田信長。
百姓をしない専属の兵士を雇用し、武具も信長が買い与えました。
こうすることで、農作業に手をとられることなく、いつまでも戦争が出来る軍隊を作ったのです。
信長が天下を取ることが出来た理由の大部分はここにあったでしょう。


「ありがとう!!」豊臣秀吉 真田丸
本能寺の変後、信長の政権を継いだ秀吉は、この制度も継承します。
この制度を教科書などでは兵農分離(へいのうぶんり)と呼んでいます。
兵と農を分離させたというそのままの意味ですね。
兵農分離が進むと、百姓が武器を持っていることは、都合が悪くなっていきます。


百姓が竹槍や筵旗(むしろばた)で暴動 真田丸
百姓を徴兵して戦争に連れて行っていた時は、戦争のために武具を用意してくれているのは有りがたかったわけですが、兵農分離が進んで、百姓が戦争に出なくなると、その武器は意味がなくなります。
しかも、戦国時代の百姓は気性が荒く、気に入らないことがあると、すぐに百姓一揆に発展しました。
その時に武器として持っていくのも、もちろん、普段家に備えている武具ということになります。
刀狩りの最大の理由は、この百姓一揆の抑圧にありました。


「良き面構えじゃ」織田信長
また、織田信長が始めた当初の兵農分離は、単純に戦いに有利だということから始められた戦略でした。
しかし、秀吉の時代になると、身分の固定化という政略に変化していきます。
百姓から出世して天下人になった秀吉ですが、世の中から自分のような出世する人間が出ることを恐れ、武士は武士、百姓は死ぬまで百姓という世の中を作ろうと考えました。
このために、刀狩りを本格化させたのです。



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