真田丸・第23回「攻略」(11)関東の連れ小便は史実?家康が顔面蒼白なワケ

「徳川殿、ちと良いか」豊臣秀吉が徳川家康を誘い立ち小便。それを護衛する真田信繁 真田丸
「徳川殿、ちと良いか」

と秀吉は徳川家康を誘って外に出ます。
その目的は・・・




「関東の連れ小便として語り継がれるようぞ・・・」豊臣秀吉が徳川家康を誘い立ち小便。それを護衛する真田信繁 真田丸
関東の連れ小便として語り継がれるようぞ・・・」

連れションでした(笑)


「徳川殿、この戦が終わったら、お主に北条の領地を全て任せようと思っておる」豊臣秀吉が徳川家康を誘い立ち小便。それを護衛する真田信繁 真田丸
「徳川殿、この戦が終わったら、お主に北条の領地を全て任せようと思っておる」

やっていることは連れションですが、言ってることは一大事ですね。
任せようという言い方ですが、この場合は、「あげる」と言っているのです。


「江戸はわかるかな?」豊臣秀吉が徳川家康を誘い立ち小便。それを護衛する真田信繁 真田丸
江戸はわかるかな?」

江戸は言わずと知れた現在の東京です。
しかし、当時は田舎でそれほど重要な土地ではありませんでした。
そのため徳川家康も「江戸でございますか?」と怪訝そうに聞き返しているのです。
※ただし、ドラマで語られるような「一面ススキ野原」といったことはなく、かなり栄えた城下町であったという説もあります。
 いずれにせよ、首都となり、大都市となった江戸とは比較になりませんけども。


「関八州をやる代わりに江戸に移って貰うから。駿河や三河はもういらんだろ?」豊臣秀吉と徳川家康 真田丸
関八州をやる代わりに江戸に移って貰うから。駿河や三河はもういらんだろ?」

関八州(かんはっしゅう)は「徳川家康の説明する北条氏政を補足説明」でも解説している通り、上野、下野、武蔵、常陸、相模、下総、上総、安房のこと。
まあ、北条家の領地全部プラスαです。
確かに広大な領地ですが・・・


「はぁ??」驚く徳川家康 真田丸
「はぁ??」

「駿河や三河はもういらんだろ?」という発言がサラッとついています(笑)
これには徳川家康も理解不能といった表情。


徳川家の現在の領地と関八州の地図
秀吉の発言を地図で示すとこんな感じ。
オレンジ色が現在の徳川家康の領地で、これを取り上げる代わりに、紫色の部分の領地をやると言っているのです。
しかも「江戸に移って貰うから」と言っているので、本拠地を置く場所まで指定されています。


豊臣秀吉と徳川家康 真田丸
「江戸も良い所らしいぞ・・・」

と肩を叩かれる徳川家康ですが、言葉を失ってしまいます。
このようにある領地をあげる代わりに、今持っている領地を取り上げることを国替え言います。
今回の国替えは、単純な収入だけで言うと、徳川家康にとって非常に得な話でした。





徳川家の現在の領地と関八州の地図
というのも、徳川家康の現在の領地は150万石。
秀吉が新たに示した関八州の領地は250万石で、100万石も増えることになるからです。
しかし、おそらくほとんどの大名が、この国替えを喜びはしないでしょう。
これを理解するには、改めて武士の組織というものを理解する必要があります。


昌幸の本隊も旗には家紋が入ってません 真田丸
これを真田家を例にして説明してみたいと思います。
戦国武将が合戦をする場合、自分の領地の百姓を兵士として動員することになります。
この比率は正確には分かりませんが、おそらく全軍のうち9割近い人数が本来は百姓をしている人たちです。


「源次郎様と話す機会も増えるじゃろう」高梨内記 真田丸
真田家のうち、普段農業に携わらないのは、真田家の一族や、高梨内記などの一部の重役達か、護衛など格別な仕事がある者に限られます。


「お前があの方と一緒になってくれたら、こんな嬉しいことは無いのだけどな」堀田作兵衛 真田丸
最近あまり出番のない堀田作兵衛さんのように、地侍・・・
つまり普段は百姓仕事をメインにしているけど、一応、武士でもあるといった下級武士は、額に汗して田畑を耕す必要があります。


「こりゃあ仕方ありませんなぁ!!」真田昌幸 真田丸
昌幸にとっての真田家、そして真田家の人達というのは、高梨内記のような重役はもちろん、いざ戦争となった場合にともに戦う大勢の9割の百姓たちも指すと考えてもいいでしょう。


豊臣秀吉が徳川家康を誘い立ち小便。それを護衛する真田信繁 真田丸
しかし国替えとなると、その9割の百姓たちは連れて行くことが出来ません。
百姓たちには自分の農地があり、それを耕して生活しているからです。
仮に新しい領地に付いていこうとしても、そこには元々からいる百姓たちがいるわけで、新たに耕す田畑は空いていないのです。
ですので、国替えをするということは、イコール、9割の気心の知れた兵士たちと別れるということを意味しています。


「殿が決めた通りにすれば、決して負けぬ」堀田作兵衛 真田丸
堀田作兵衛のような、半分武士・半分百姓の地侍は、農地を捨てて殿様についていくのか、それとも農地を守るのか、非常に苦しい選択を迫られることになります。


徳川家康がお怒りモード 真田丸
そもそも武士というのは、先祖代々の土地を守るために武装し、命をかけて戦う人たちです。
その人達に、今の領地を捨てよというのは、非常に厳しいことでしょう。
もちろん、この事情は徳川家であっても一緒のこと。


「ありがとう!!」豊臣秀吉 真田丸
同じ大名でもある秀吉が、この徳川家康の内情を理解できないわけがありません。
もちろん、わかって立ち小便のついでにサラッと言ったのです。
理由はいくつかあります。



豊臣家の本拠地と徳川家の領地の関係 地図
一つは、豊臣家の本拠地がある京都・大阪に徳川家の領地が近すぎること。
つまり、既に秀吉は、徳川家康という存在を危険だと考えていたのかも知れません。
そのため、地理的に首都から距離をとりたかったのでしょう。


昌幸の本隊も旗には家紋が入ってません 真田丸
一つは前述したように、今までの兵士たちと引き離して、徳川軍の弱体化をはかろうとしたということ。
徳川軍が弱くなれば、そもそも恐れる理由がなくなりますからね。



「これで・・・沼田攻めの口実が出来た」北条氏政 真田丸
一つは北条家の税が当時の常識以上に安かったということ。
ドラマでは腹黒のアクの強い北条氏政ですが、北条家は代々年貢が安いことで有名でした。
この北条家の領地を引き継いだ徳川家としては、いきなり税を上げることは非常に難しいことです。
しかし、そのまま安い税でいくと、せっかく領地が広がっても収入が増えない事になりますし、だからといって税率を上げては、人々の反感を買って、反乱に発展する可能性があります。
なにしろ戦国時代の百姓は、戦争になれば兵士として働くイケイケな人たちですからね。
徳川家の力を削ぐことが目的の秀吉としては、どっちに転んでも都合がいいですよね。
※結局、江戸幕府が出来るまで、徳川家は北条家の安い税率を引き継ぐことになります。


東京
一つは当時不便な田舎に過ぎなかった江戸を本拠地にさせることで、徳川家の財政を弱らせられるであろうということ。
ところが、実際には江戸はみるみる発展し、徳川家康が紆余曲折を経て天下を取ることで、今現在も日本の首都になるのですから、秀吉の狙いがコレだったとしたら、歴史の皮肉ということになりますけども。
ちなみに、江戸は当時田舎だったものの、きっちりとした行政を行えば、大いに発展すると秀吉も考えていたという歴史家もいます。


「家康、驚きのあまり、小便止まっておったわ」豊臣秀吉と真田信繁 真田丸
「家康、驚きのあまり、小便止まっておったわ」

ドラマでは、小便が出なかったのは、その前に信繁と連れションをしていたからなのですが(笑)
そうじゃなかったとしても、徳川家康は出るものも出なかったでしょうね。


徳川家康と豊臣秀吉の関東の連れ小便 それを護衛する真田信繁 真田丸
ところで、この徳川家康と豊臣秀吉の関東の連れ小便
他のドラマや小説でも出てくるので、そのオマージュかと思って調べてみると、なんと史実のようですね。
下半身を晒して、小便をするという、人間がもっとも油断している瞬間に、このような大事を切り出す秀吉。
さすがですね(笑)


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