真田丸・第34回「挙兵」(13)直江兼続の送った手紙は直江状として有名なものでした

直江状を読む徳川家康 真田丸
ナレーション
「発端は会津に帰った上杉景勝に謀反の疑いが生じたことにあった。上洛せよとの家康の命を景勝は断固拒否。直江兼続は家康に対する痛烈な批判の書状を送りつけた」

元々は徳川派の大名が、上杉景勝が軍備を進めていると家康に密告。
これに対して、家康が「上洛して申し開きせよ」と命じたことが始まりであります。
上洛とは京都に出てくること。
この時、家康は大阪城にいたわけですから、厳密には京都ではなく、大阪城に出てこいという意味で言ったものと思われます。




直江状を書く直江兼続 真田丸
この書状は直江状と呼ばれて有名なものです。
その内容は後にかなり改ざんされたと言われていますが、今回、ドラマでの語られた内容が大体の趣旨ではあったと思います。
少々わかりにくい部分もありましたので、解説していきたいと思います。

「我らが戦道具を集めているとのことなれど、上方の武士が茶器などをお集めになるように、我ら田舎武士は鉄砲や弓矢を集めるだけ」

上方(かみがた)とはいまでも上方漫才などで使われるように、関西一円のことを指します。
今では東京が首都で、上方も一地方に過ぎませんが、当時は上方には天皇がいる京都があり、秀頼や家康がいる大阪があり、人口的にも経済的にも圧倒的に豊かで日本の中心でした。
つまり都会です。
ここで直江兼続が「上方の武士」と言っているのは、今で言えば「都会の武士」といった意味です。
茶器は茶道で使うもの。
今でこそ重々しい伝統的なものですが、当時は流行りの文化です。
例えるなら、オシャレにショットバーで一杯といった感じでしょうか。

ですので、現代風に言うならば、
「都会のチャラチャラした武士は、バーで一杯やるのにお金をかけるのでしょうけども、我々田舎の武士は、昔ながらに武士として武器を集めているだけですが、なにか?」

ということになるでしょうか。



直江状を書く直江兼続 真田丸
「そのようなことにこだわるのは、天下を預かる方らしからぬご了見。我らに逆心は無いと申し上げたはず。にも関わらず、逆心なければ上洛出来るはずだ、とは、赤子の理屈で全く話にもなり申さぬ」


逆心とは「反逆する心」
のこと。
「逆心は無いと申し上げたはず」と言っていることから、この手紙が既に何度もやり取りされた後のモノであることが分かります。
つまり「戦道具を集めるのは、武士として本来ある姿であるに過ぎない」のに「それで逆心があると難癖を付ける」のは「子供の理屈」だと言っているわけですね。
冷静に考えると、あまり筋が通っていない気もしますが(笑)
ポイントは筋が通っているかではなく、徳川家康に絶縁状を突きつけたということでしょう。
ということで、文書は更に過激になります。




直江状を読む徳川家康 真田丸
「家康様にご分別が付いた頃には上洛出来ると存ずる。どこぞの誰かのように、太閤殿下のご遺言に背き、起請文も破り、秀頼公をないがしろにしたりはいたしませぬ。さようなことをして天下を取っても、悪人と呼ばれるのは必定。末代までの恥とあいなりますゆえ」

なかなか痛烈です(笑)
「家康様にご分別が付いた頃には上洛出来る」
というのは、言い換えれば今は「分別がついていない」と言っているのと同じ。
しかも、家康が求める上洛についての時期は全く明確にしていません。
そしてもちろん、「どこぞの誰かのように」というのは家康自身を指していることは言うまでもないでしょう。
「末代の恥」とは現代人は使わない表現ですが、自分の子孫たちが代々恥をかくという表現で、それぐらい恥ずかしいでっせ、という意味です。



直江状を破り捨てる徳川家康 真田丸
これでは家康が激怒して、手紙を破り捨てたのも無理は無いところ。
この直江状の内容がどこまで史実かは知るすべが無いですが、家康が激怒し関ヶ原の戦いの引き金になっていくことは事実です。



直江状を見て笑う上杉景勝 真田丸
そして、この挑発的な手紙を出す時点で、徳川家康との対決を上杉景勝は覚悟していたはず。
しかし、上杉景勝単独で対決出来ると考えていたとは到底思えません。
上杉家の石高は120万石。
徳川家が倍以上引き離しています。
当時はこの石高(米の取れる量)が、兵の動員数に直結していますから、戦えば徳川軍が倍以上になるということ。
当然、上杉景勝は味方がいたということになります。



徳川家康との戦いを画策する石田三成 真田丸
それはもちろん、石田三成と石田三成が手配した大名たち。
当時は電話もありませんし、謹慎中の三成が自由に上杉景勝に会いに行くことは難しいですので、直接やり取りすることは不可能だったはず。
それなのに上杉家の滅亡を賭けた挑発的な手紙を送ったということは、石田三成が謹慎する前に、既に前打ち合わせは終わっていたはずです。
いよいよ、関ヶ原の戦いが目前ですね。






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この回の兼続の挑発と、実は裏で手を引いてた三成には痺れましたw

久しぶりに三成がカッコ良く見えましたねw

Re: タイトルなし

> この回の兼続の挑発と、実は裏で手を引いてた三成には痺れましたw

格好良かったですねぇwww


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