真田丸・第35回「犬伏」(5)石田三成の徳川討伐作戦を地図で解説

豊臣方会議 真田丸
大阪城には徳川家康と対抗するために、石田三成が集めた大名たちが集結。
石田三成が言っている、対徳川戦略を解説していきます。






「まずはこの弾劾状を全国の諸大名、並びに徳川内府本人に送りつけます。これをもって戦の始めといたします」石田三成 真田丸
「まずはこの弾劾状を全国の諸大名、並びに徳川内府本人に送りつけます。これをもって戦の始めといたします」

弾劾とは、現代の法律では公務員などの職務違反などを裁く手続きに使います。
当時はそういった明確な法律はありませんが、豊臣家の老衆(おとなしゅう)筆頭の徳川家康に対する非難ですので、弾劾という言葉を使っているのでしょう。
「全国の諸大名に送りつける」と言っていますが、諸大名は大名の皆さんということ。
諸大名に弾劾状を送ることで、徳川家康の罪を公表するという目的と、そしてもちろん、こちらに味方せよという意味合いがあります。
徳川家康自身に送りつけるのは、宣戦布告を意味します。
当時は宣戦布告という言葉も手続きも無いですので「戦の始めといたします」という表現になっているのでしょう。


「そして速やかに、諸大名の妻子を人質として大阪城に集めます」石田三成 真田丸
「そして速やかに、諸大名の妻子を人質として大阪城に集めます」

と説明する石田三成。
既に諸大名の妻子は、大阪城付近の各自の屋敷に居ますので、それを逃げられないように、更に大阪城の中に軟禁してしまおうと言っているわけです。
元々、諸大名の妻子は豊臣家への人質として大阪城付近にいるわけですから、当然の行動とも言えますが、大阪城付近にいる時点でも人質なわけですから、それをわざわざ大阪城の中に入れないと不安というのは、徳川家康を恐れて敵にまわる大名が沢山いそうだと予測していることの裏返しでもあるでしょう。
各自の屋敷に住まわせたまま人質にすると、監視の目が行き届かず、逃げられるのを恐れたということです。


「伏見城攻め、宇喜多様、小早川様にお願いしたい」石田三成 真田丸
伏見城攻め、宇喜多様、小早川様にお願いしたい」

さらに伏見城の攻撃を宇喜多秀家と小早川秀秋にお願いする石田三成。
身分で言うと、石田三成は五奉行の一人に過ぎません。
現代風に言うなら、政治家の下の官僚です。
宇喜多秀家は老衆の一人。
つまり政治家で、小早川秀秋は豊臣家の血筋。
どちらも立場としては石田三成より上ですので、あくまで指示ではなく「お願い」しているわけです。


伏見城 真田丸
また伏見城は、豊臣秀吉が晩年を過ごした隠居城。
ドラマで出てきた、秀吉と信繁の絡みは、ほとんどがこの伏見城でのものです。




伏見城・普請場 真田丸
真田昌幸が普請(ふしん)・・・つまり建築工事をしていたのもこの伏見城。
この時点では、秀吉の城だったわけですが、秀吉死後、徳川家康がこの城に入っています。


高笑いする徳川家康 真田丸
ナレーション
「三成が伏見を発った三日後、徳川家康は伏見城に居を移した。それは家康の高らかな勝利宣言であった」

ドラマでは、徳川家康が石田三成を追い出した後、伏見城に入って、高笑いしながら勝利宣言をした場所。
ただし、このブログで解説したように、秀吉死後に家康が伏見城に入ることは、元々決まっていた話ではあります。


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大阪城 真田丸
その後、徳川家康は大阪城に移動したので、伏見城は主人がいない状態になっています。
ただし、徳川家康としても伏見城を手放したわけではなく、伏見城に兵を入れて、いざという時に備えています。


「徳川家康がもっとも信頼を寄せる古参の武将である」鳥居元忠 真田丸
付け加えると、この伏見城を守っているのは、以前、真田家と上田城合戦を繰り広げた徳川家の武将・鳥居元忠(とりいもとただ)。


大阪城から伏見城を攻撃 真田丸 地図
大阪城と伏見城は目と鼻の先にありますので、まずはここを落とす必要があったわけです。


小早川秀秋と宇喜多秀家 真田丸
さらに石田三成は「宇喜多様を先鋒に総勢で江戸に押し進みます」と言っています。


徳川軍と石田軍の動き・地図 真田丸
青矢印は徳川軍の動き。
徳川家康は大阪で上杉家を討伐するために、大名たちに声をかけて兵を集め、上杉家の会津に向かっています。
この中には福島正則や細川忠興がいます。
ただし、徳川家康の領地は江戸を中心とした関東にあるので、徳川軍の兵士たちは関東で普段の生活を営んでいます。
したがって、徳川家康が率いているのは、徳川家直属の兵士は少なく、多くは上杉家討伐を名目に集めた他の大名たちの兵士です。
会津に向かうには、どのみち徳川家康の領地を通るので、そこで本隊と合流して、上杉家を討つ予定なのです。
その隙に、石田三成たちは徳川家康の本拠地・江戸を攻撃しよう、という作戦ですね。
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