真田丸・第35回「犬伏」(12)史記に出てくる韓信について補足説明

「史記(しき)に出てくる韓信(かんしん)という武将をご存知ですか?」真田親子 真田丸
史記(しき)に出てくる韓信(かんしん)という武将をご存知ですか?」

犬伏にて、信幸は徳川方に、昌幸・信繁は石田方に付くと決定した親子は、史記の韓信について話ています。
今回は最後に、この韓信について補足説明しておきたいと思います。





※画像はドラマ「項羽と劉邦 King's War」の項羽と劉邦
まず史記というのは、書物の名前。
司馬遷(しばせん)という人が書いた中国の歴史書です。
主に項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)という二人の王の争いを中心に書いたもの。
紀元前200年頃のお話ですから、真田親子にとっても1800年も昔のお話。
つまり、我々現代人から見てすら、戦国時代の真田丸は400年ほど昔に過ぎませんから、それよりずっとずっと昔の話をしていることになります。
※画像はドラマ「項羽と劉邦 King's War」の項羽と劉邦


※画像はドラマ「項羽と劉邦 King's War」の韓信
韓信はその劉邦の部下。
名将中の名将といっていい人物で、少ない部隊で敵の大軍を何度も撃破したことで有名です。
そのなかでも有名なのが・・・
※画像はドラマ「項羽と劉邦 King's War」の韓信


「背水の陣という言葉があるだろ。これは韓信の策なのだが、意味を知っているか?」真田親子 真田丸
背水の陣という言葉があるだろ。これは韓信の策なのだが、意味を知っているか?」

お兄ちゃんが言っているように背水の陣の逸話。


「川を背にして、背後には逃げられないように布陣をすることですよね?退路を断つことで、兵は死に物狂いで敵に向かう。そこに尋常ならざる力が生まれる」真田信繁 真田丸
「川を背にして、背後には逃げられないように布陣をすることですよね?退路を断つことで、兵は死に物狂いで敵に向かう。そこに尋常ならざる力が生まれる」

現在でも使われることがある言葉ですが、その意味は信繁が言っているよな意味合いになります。
つまり退路を断って必死になってやるという意味ですね。
「背水の陣の覚悟で頑張ります!!」といった感じ。


「と、思うだろ?だが、大事なのはそこではないのだ」真田信幸 真田丸
「と、思うだろ?だが、大事なのはそこではないのだ」

しかし、お兄ちゃんの言うとおり肝心なのは、元々はそこでは無いのです。




「川を背にして陣を張ったことで、コイツらは戦を知らぬと油断した。総攻めをかけてきた敵に対し、韓信は相手の背後に忍ばせておいた伏兵を動かし、なんと敵の城を乗っ取ってしまったのだ」真田親子 真田丸
「川を背にして陣を張ったことで、コイツらは戦を知らぬと油断した。総攻めをかけてきた敵に対し、韓信は相手の背後に忍ばせておいた伏兵を動かし、なんと敵の城を乗っ取ってしまったのだ」

と説明する信幸。
ここで「コイツらは戦を知らぬと油断した」とありますが、史記の書かれた当時、川や湖などの水源を背後に部隊を展開することは良くないとされていました。
理由は簡単。
いざという時、逃げられないからです。


孫氏
この史記の時代よりさらに古い人物で孫氏(そんし)という有名な作戦家がいるのですが、その孫氏が自ら書いたとされる戦術書の中で「背水の陣は凶」と言っています。
背水の陣はよくない、という意味です。
韓信が活躍した時代には、孫氏のこの言葉は有名になっており、まともな武将なら誰もが知っている常識だったのです。
ですから、川を背にして陣をひいた韓信を見て、敵は「コイツ、実は戦争の素人じゃね?」と油断したのであります。
しかし、この油断をさせることがそもそも韓信の狙いであり、お兄ちゃんが説明したように、韓信は作戦通りに城を乗っ取ってしまうことになります。


「背後の陣の真の狙いを、全て見ぬかれているではないか」真田昌幸 真田丸
「背後の陣の真の狙いを、全て見ぬかれているではないか」

というわけで、昌幸は「書物に書かれている」ことを馬鹿にしていますが、この話自体が1800年も大昔の話ですので、書物になってしまって、皆に知られているのも致し方無いということではあるです(笑)


真田丸・第35回「犬伏」終了
余談ながら、戦国時代の武将で学問をする人はまれでした。
ですので、昌幸が史記に出てくる韓信を知らないのはもっともなことです。
また、勉強をするとしたら、日本史ではなく、中国の歴史を勉強するのが普通でした。
ですので、信幸が中国の史記の話をしたのも実に自然です。
当時は勉強をするとしたら、英語・数学・理科などといったものではなく歴史を勉強していました。
それも日本史ではなく、中国史。
そもそも日本史をまともに整理した書物も存在しなかったのです。
では、今回はここまでとします。



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いつも楽しく読ませていただいています。
今回の真田丸から歴史に興味を持ち始めたのですが、その手の知識は持ち合わせていなかったので、このようにしてわかりやすく解説していただけるのは非常に助かります。
今後も、更新頑張ってください!

Re: タイトルなし

> いつも楽しく読ませていただいています。
> 今回の真田丸から歴史に興味を持ち始めたのですが、その手の知識は持ち合わせていなかったので、このようにしてわかりやすく解説していただけるのは非常に助かります。
> 今後も、更新頑張ってください!

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