真田丸・第39回「歳月」(9)参勤交代この江戸幕府の基礎となった

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ナレーション
「徳川家康は江戸の屋敷に大名の家族を住まわせ、大名たちに領国との間を行き来させた。参勤交代(さんきんこうたい)の原型である」

参勤交代は歴史の教科書でも出て来る用語ですので、ご記憶の方も多いかと。
主な内容はナレーションにあるように「江戸の屋敷に大名の家族を住まわせ、大名たちに領国との間を行き来」させることにあります。




薫 真田丸
「ようは人質ですよ・・・」

と薫さんが言っているように、その主目的は人質をとることにあります。


「はぁ???」薫 真田丸
ドラマでも描かれていたように、人質を取る行為自体はどこの大名でもやっているありふれたことであります。
例えば、ドラマ開始当初、武田家の家来であった真田昌幸は、家族を武田家に人質として差し出していました。


「そろそろ官位を授けてやろうと思うのだが・・・」豊臣秀吉 真田丸
その後、秀吉の家来になった後は、秀吉に人質を出しています。
特に秀吉はほぼ全ての家来から人質を取っていましたので、参勤交代の原型は、この秀吉が作ったとも言えるでしょう。


難しい顔の徳川家康 真田丸
ただし、ナレーションでは「徳川家康は江戸の屋敷に大名の家族を住まわせ」とありますが、強制したというよりも、自発的に大名たちが人質を差し出したというニュアンスが正しいでしょう。
家康に逆らいません。
家康の言うことを聞きます。
というのを形で表すのは、この方法が一番だからです。
逆に家康の本拠地である江戸に家族を置かないということは、家康に逆らう意図があると取られかねないわけです。
もちろん、家康自身も、人質を出させたほうが有利ですから、こういう雰囲気を積極的に作り出していたことは間違いないでしょうけども。


※画像はドラマ大奥の徳川家光
このなんとなく人質を出している状況を法律で定めて義務としたのが、秀忠の子で三代将軍となる徳川家光です。
※画像はドラマ大奥の徳川家光


大名行列
この参勤交代は江戸幕府のもっとも重要な政策の一つとなっていきます。
その効果はもちろん最初の狙いであった「人質」そのものもあるのですが、意外と幕府にとって有利なことが多かったのです。


大名行列
その一つは、江戸に行き来するという行為そのものが大名にとって財政的に負担だったということ。
大名が一人で旅行するわけでなく、護衛なども含めた大人数での移動となります。
こういって大名が参勤交代のために、大人数で移動する様を大名行列といいます。
今でもどこかの大物社長が部下をズラズラと連れて歩いていると、「大名行列」と揶揄しますが、元は本当に大名が部下を行列させて連れていたのです。
お金が負担なら、少人数で行けばいいのに、と思われるかと思いますが、大名が移動する時は、何人のどういった役割の人間を付けて行きなさいと細かく規定されていました。



江戸時代の町人
もっとも、大名側も節約を考えており、家来はなるべくリストラして、大名行列をするときだけ、町人を臨時雇用するなどといったこともしていたようです。
逆に言うと、そんなことをしないといけないほど、資金繰りが厳しかったのでしょう。


稲姫・薫・真田茂誠・まつ 真田丸
また、ナレーションにあったように、大名の家族は基本江戸暮らしとなります。
このドラマの時点では、江戸暮らしが始まったばかりを描いていますが、この状況が続くとどうなるでしょうか?
大名の家族が江戸の屋敷で暮らすということは、具体的には妻と子供です。
子供は次の大名となる跡継ぎです。
その子供は、物心ついた時には江戸にいるわけで、そして成人して、父の跡をついで大名になるまで、一度も自分の領地に帰ることはないのです。
そして大名になった後も1年間は自国の領地で過ごしますが、翌年は江戸に行きます。
これを死ぬまで繰り返すのです。
つまりこれ以降の大名にとって、人生のほとんどは、江戸での暮らしが続くことになります。
これでは、精神的に江戸こそが故郷となるわけで、江戸の将軍様が主人というメンタルになっていくのは当然というものです。
そしてもちろん、江戸の屋敷を維持して、家族の生活費を出していくのも大名の負担になりました。
家族だけではなく、お手伝いさんや家来なども屋敷で仕事するわけですので、その費用も必要です。


「わからんぞ。まだまだ西の方角でひと波乱あるやも知れん」徳川家康 真田丸
こうして財政的にも精神的にも大名を縛り付けることに成功した江戸幕府は、日本でもっとも長期の政権となっていくのです。
お金が無いと戦争が出来ない。
戦争が出来なければ、徳川家に逆らうことも出来ないですからね。
結局、江戸幕府が続く間、この参勤交代は続いていくことになります。

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